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オバマ大統領の演説

木曜の夜、オバマ大統領がNAACPの100周年大会で演説するのをテレビで生中継していた。
NAACPとはNational Association for the Advancement of Colored People、すなわち全国黒人地位向上協会。Colored Peopleは直訳すると有色人種だが、この会ができた経緯を考えると黒人と言った方がいいと思う。

オバマ大統領は時にユーモアを交え、時に静かに囁くように、しかし全体的にかなり強い口調で演説していた。翌日のニューヨークタイムスの見出しには"Fiery Address"、火のような(熱い)演説と書かれていた。

特に子供の教育について熱く語っていた。
"No one has written your destiny for you" 定められた運命を持っている人などいない。
"Your destiny is in your hands, and don't you forget that. That's what we have to teach all of our children! No excuse! No excuse!" あなたの運命はあなたの手の中にあることを忘れてはいけない。これこそ我々は子供たち教えなければならない! 誰もが! 皆!

「貧しいことはいい教育を受けられない理由にはならない」とも言っていた。
大統領自身決して豊かではない境遇だったし、夫人のミシェルはお父さんが病気でかなり貧しかったはず。その2人が最高レベルの教育を受けているのだから、この言葉は十分説得力がある。

未だに黒人の失業率は高く、白人に比べると貧しい人の割合は多い。運動選手やエンターテイナーでは大成功している人も多いが、他の分野ではままだまだ。"・・・ I want them aspiring to be scientists and engineers, doctors and teachers, not just ballers and rappers. I want them aspiring to be a Supreme Court Justice. I want them aspiring to be president of the United States of America."
「アメリカ大統領になりたい」と思って欲しい・・・彼が身をもって示している。

以前新聞で読んだ記事を思い出した。オバマ大統領は高校に入るまではインドネシアで過ごしたが、毎日朝5時ごろに起きて英語の勉強をした。教育熱心だった彼の母親は、彼に野心がないことを心配していたそうだ。

今回の演説はNAACPでなされたが、黒人以外の人にとっても説得力のある内容だった。

先週はガーナで演説をし、その前はロシアで。いずれも印象的なことを言っている。
次はどこでどんな演説をするのか楽しみだ。

ちなみにNAACPの100周年大会はニューヨークのヒルトンホテルであり、夫の職場の隣。辺りは超厳戒態勢だったそうだ。前日は近くの道端の特設ステージでポール・マッカートニーがコンサートをやり、人が大勢集まった。前日の警察のフェンスは、翌日そっくりホテルへ移動して使い回ししていたそう。VIPの来訪が多いニューヨークならでは。
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by tamayakko-vc | 2009-07-20 00:46 | アメリカ | Comments(0)

風のたより

ニューヨークから戻ってきて、札幌に引っ越しました。


by ココ