コンサートの後は雪合戦だ!

12月19日、土曜日、コンサートの日は午後から雪の天気予報だった。
前日に指揮者のDavidから雪でも嵐でもコンサートは絶対やるので、遅れないように来て、というメールが来ていた。そして、最後にコンサートの後は雪合戦だ! And the post-concert snowball fight is ON! と書いてあった。

結局雪が降り始めたのは午後も遅くなってからで、それも舞っているようで積もる気配は感じられなかった。家を出る7時前にやっと少し本格的になってきた。

f0182885_11495685.jpg地下鉄がなかなか来なくて会場に着いたのは7時半を過ぎていた。私の席から→
あいにくの天候にも関わらずお客様はたくさん来てくださり、盛況となった。

コンサートのプログラムは、
Thomson: The Plow that Broke the Plains
Poulenc: Concerto for Organ - James Kennerley, organ
Saint-Saëns: Symphony No. 3 ("Organ")

最初のトムソンの曲は1936年にドキュメンタリーフィルムの為に作曲されたもので、ブルースや、フォークソングなども取り入れられていて面白い。イングリッシュホルン、サクソフォン、ギター、バンジョー、それにナレーションが入る。6曲からなる組曲で、最後のDevastation(荒廃)という曲、終わりの方がズーンジャジャッジャッジャンとド演歌のようになる。くさーい感じ。いつも弾きながら失笑してしまう。


2曲目オルガンの独奏者のJames KennerleyはまるでFBIの捜査官のような雰囲気。しかも60年代の。クルーカットで黒縁の眼鏡をかけている。後で夫に聞いたらやはりとてもオルガンを弾く人のようには見えなかったとのこと。
でも、すばらしいオルガンを披露してくれた。プログラムにはプーランクはカソリックに深く関わりこの曲を作曲したとある。パリに生まれ、パリに死んだプーランクのこの曲は、エスプリも感じさせる曲だった。アコーディオンの伴奏でシャンソンを歌っているような感じのところがある。オルガンがアコーディオンのような音を出すのだ。シャンソンを歌っているのは弦楽器。かと思うと、低音でブルブルブルと震えるような音を出す箇所もある。大音響の不協和音、柔らかいピアニシモ、本当に自由自在の音色の変化。

2曲目でちょっとした事があった。最前列で聴いていた人が写真を撮り始めたのだ。しかもオルガンのソロが始まるとカメラを構え、しばらく撮り続ける。それが何回も続いた。私のすぐそばなので、私は気になって集中力を欠いてしまった。休み時間に勇気を奮い起こして演奏中は写真を撮るのをやめて欲しいとお願いした。言う方も本当にいやな気持ちだ。今思い出してもいやな気持ち。

3曲目のオルガンシンフォニー。この曲は特にリズムが難しい。1楽章は6/8拍子で16分音符のシンコペーション。2楽章も6/8拍子で1拍目は16分休符か8分休符。指揮者のDavidがメールでA.C.E. (Always Count Eighths)と書いてきたけれど、8分音符をきちんと数えるのがいかに大切か思い知った。
でも途中のコラール(賛美歌)のところは本当に美しい。自分でウットリしながら弾いた。

コンサートの後は暖かい拍手に包まれた。

このカソリックの大きな教会で、オルガンの曲を演奏できた幸運をしみじみと感じた。
ここの教会のオルガンはニューヨークでも屈指のオルガンらしい。私があるピアニストにコンサートの案内を渡したときに、彼女はこの教会にいオルガンがあることを知っていた。

こちら向きのライトが強くてうまく写らなかったが、後ろの高いところにオルガンのパイプが並んでいる。パイプ自体はライトアップしていないので、暗くてよく見えない。2階の左の方に音の調節係の人が座っている。f0182885_11561360.jpgf0182885_11565030.jpg

f0182885_11575322.jpgオルガニストはステージの向かって左に座って弾いた。

夫の感想は、とにかくオルガンの迫力に圧倒されたとのこと。これまでもオルガンを聴いたことはあったが、腹の底に響くようなオルガンを聴いたのは初めて。

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外に出ると激しく雪が降っていた。








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タイムズスクエアに出ると、雪合戦をやっていた。
観光客の見知らぬ者同士でかなり盛り上がって、歓声を上げていた。The post-concert snowball fight is ON!f0182885_129843.jpgf0182885_1293965.jpg


地下鉄の駅まで、チェロを背負って雪の上をトボトボ歩いていると、何だかペンギンになった気分。
雪が激しく降っているのでフードを目深にかぶりうつむき加減で歩いている。

夫に誘われるまま、地下鉄の駅のすぐ近くのバーに寄った。夫の馴染みのバーテンダーは私を見て一瞬ペンギンでも見るような顔つきをした。。。ような気がした。身体とチェロに積もった雪を払い、一服してから帰途についた。
Commented by pataponm at 2009-12-22 11:45
美しい教会でコンサートができていいですね。オルガンはさぞかし荘厳に響き渡ったことでしょう。雪は積りましたか? 今年は日本も寒くて、鶴岡では12月としては記録的な大雪になりました。猫にはつらい冬です(笑)。ココは雪大好きでしたよね。
↓ニューオーリンズ便り、楽しませていただきました。とてもカラフルな街という感じですね。ハリケーンの傷跡は残っていませんでしたか? パブでもストリートでも、到る所に音楽があふれているんですね。
Commented by tamayakko-vc at 2009-12-22 12:28
オルガンという楽器に対する認識が変わりました。オルガンって意外に器用なんですね。
雪はこの夜ずっと降り続いて5年ぶりの大雪になりました。公園に行くとココは興奮しまくり、ゴムマリ状態です。
ニューオリンズ、まだ書きたいことが残っているんです。どうしましょ。
ハリケーンの傷跡は残っていました。大きなビルが丸ごと打ち捨てられていたり。でも観光客もいっぱいいて、エネルギーを感じました。
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by tamayakko-vc | 2009-12-19 23:51 | 音楽 | Comments(2)

風のたより

ニューヨークから戻ってきて、札幌に引っ越しました。