お題は「ロシア」
2011年 11月 18日
プログラムは下の通り。
ラーコフ シンフォニエッタ ト短調
ショスタコーヴィチ アダージョとアレグレット
グラズノフ 主題と変奏
タネーエフ 弦楽五重奏曲 ト長調
いずれも聴いたこともない曲ばかり。作曲者もショスタコーヴィチ以外はなじみがない。
どうして、このようなプログラムになるのかというと・・・
指導者のN先生と、隠れた名曲の発掘を趣味とする団員のIさんのお陰。
毎回指導者のN先生が「お題」を唱え、それに従ってIさんがいくつか楽譜を持ってきて、それを皆で試奏して決める。
今回のお題は「ロシア」。
以前サンクトペテルブルグに住んでいたこともあるIさんは、喜々としてたくさんのロシアものの楽譜を持ってきた。
それらを試奏して、4曲を選んだ。
どの曲も弾くのも面白くて、いい曲。
最後のタネーエフはチェロ2本の弦楽五重奏曲を弦楽合奏で弾くが、低弦が活躍する大曲だ。
ところで、グラズノフの「主題と変奏」もやりましょう、ということになってどれがその楽譜だったのか、なかなかわからなかった。
だってこんな楽譜なのだ→
Глазуновがグラズノフ????
それにしても、こんな切り貼りの手作り楽譜、いったいどこから見つけてきたのか・・・
Iさんは、時には楽譜を自ら手書きすることもある。楽譜を揃えるだけでも大変なことと思う。
指導者のN先生は斉藤秀雄の愛弟子のチェリスト。弦楽器のもつ豊かな音色、表現力を最大限引き出そうと指導してくださる。練習は楽しくて笑いが絶えないが、要求は厳しい。とにかく音を出せ!!と言われる。もう限界、と思っていると、「顔変えて!」。必死の形相で弾けば、力量不足でもお客様には気持ちが伝わるかもしれない。
タネーエフの楽譜の中に「au talon」という指示がでてくるが、これは弓の根元で弾けということ。「もっと汚い音出して」。皆が思いっきり弓の根元で汚い音で弾くとかなり迫力がでる。
時々「ロシア語しゃべって~」とも言われる。ロシアの音楽だから日本語にはないロシア語のリズム、イントネーションで弾かなくてはいけない。音楽は言葉でもあるのだ。
と言われても、ロシア語なんて片言しかしらないが・・・・
かと思うと、ピアニシモのピチカート(弦を指ではじく奏法)では、「弦を触るだけね、指曲げちゃダメ」、「でも左手はしっかり押さえて」と、技術的にはとても細やか。
毎回練習が終わるとへとへとになる。
でもこういう音楽作りはここでしか味わえない。
ということで・・・
12/10、御用とお急ぎでない方は、是非コンサートにいらしてください。お待ちしています。
詳しくはホームページをご覧ください。
コンサート会場は府中の森芸術劇場ウィーンホール、とても響きのいいホールです。
ちなみに、次々回来年6/3のコンサートのお題は「ラテン」で、Iさんは「イベリア半島で揃えてみました」と、すでにいくつか楽譜を用意している模様。